SOMEDAY,SOMEWHERE



遠近法やシンメトリー、彼女にしか生み出せないであろう、空間構成。
稀有な逸材として着実に活動を重ねている画家、吉行鮎子。

他の追随をゆるさない絵の世界観は、年を重ねるごとに魅力を増しています。
吉行鮎子自身は普段から外に出歩く機会がほとんどありません。
「絵に描き出すことで自分が出歩いた気分になれる」と、心に浮かぶ情景を思いのままに描き出しています。
しかし、そんな彼女でも「これだけ制限が続くと、こんな私でも外に出てみたくなった」と感じたそうです。
コロナ禍中の世の中で、感染の拡大を防ぐために人々の行動が制限されたことで生まれた、外に出ることへの渇望。
今回の個展に際して、彼女はその渇望を糧に、現実と空想の世界を行き来しながら、絵筆を取りました。
植物に囲まれた場所でのお茶の時間や、散歩中の風景など、ありふれた日常をモチーフにしながらも、現実では決して目にすることのできない独特な世界を、のびのびと描きあげています。
作品を観ているうちに、人の本質的な衝動や希望に触れるような感覚を覚えるかもしれません。

当ギャラリーで9回目の企画展となる本展では、油彩画を中心に約30点の作品を紹介いたします。
従来の技法にとらわれず、新たな境地に挑戦し続ける彼女の思考や発想にも迫る展覧会。
吉行鮎子の作品をぜひお楽しみください。


作家プロフィール

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